新型コロナウイルスとの付き合い方

特別あつかい

 

数ある病気の中で、感染症だけは、特別あつかいしよう。
ほかと、ちがうんだから。
同じに見ちゃ、だめですよ。

という、ランニング界におけるワタクシの立場みたいな存在(拍手しないでください)

なぜ、特別あつかいなんでしょうか。
それは、「ウツる」からです。

心筋梗塞も、脳卒中も、肺がんも、白内障も、骨折も、たいへんな病気です。
だからといって、この病気の方のとなりにいると同じ病気になる、ということはありません。

ところが、たとえば肺結核で排菌している方のとなりにいれば、自分も同じ病気になるかもしれません。
これが、感染症だけの、おっきな特徴です。

新型コロナウイルスも、感染症です。
しかも、猛威をふるっています。
各地のマラソン大会を中止にさせるような、おっきな力をもっています(ソコにもってゆくか)

そのため、今や大騒ぎです。
情報も、あふれんばかりです。

では、自分はどう立ち向かえばいいでしょうか。
ひとつの考え方を、提示させていただきます。

 



 

 

感染症対応の3つの心得

 

最初に、かかげさせていただきます。

 

感染症対応の3つの心得
ひとつ、自分が被害者にならないこと
ひとつ、自分が加害者にならないこと
ひとつ、一番こわいのは、無知である、という自覚  

以上の3つをもって、感染症対応の3つの心得とします。

え、聞いたことないぞ。
すいません、わたしが言っているだけです。
もう、10年以上、言いつづけています。

そして、相変わらず、反響はいただいておりません。

 



 

 

一番こわいのは、無知である

 

知らない、というのは、こわいことです。

いろんな情報にふり回されるのも、正体を知らないから。
偏見の1番の原因は、正体を知らないから。
不安の原因も、正体を知らないから。

なぜ、新型コロナウイルスに翻弄させられるのか。
それは、その正体がまだよくわかっていないからです。

正体がわかれば、正しくおそれることができます。
適切な対応も、とることができます。

現時点で、わたしがわかっていること。

ウイルスという構造体であること。
生物じゃなく、ロボットみたいなイメージ。
ですから「増殖」じゃなく、「複製」でふえます。

・保菌者の口や鼻の中にもいて、クシャミやオシャベリで、体外に出てゆきます。
おそらくクシャミやオシャベリでは、1〜2mほど飛びちる。
そのまま放物線をえがいて、下に落ちてゆく。
あるいは、口をぬぐったにつき、その手のさわった場所につく。
尿や便の中までいるか、はわかりません。

・カラダから出たウイルスが、どのくらいの時間、活性をもち続けるか、はまだわかりません。
だだし、やがて失活し、感染力はなくなる。

・このウイルスが、どのくらいの数や力で発症するか、は今調べられています。
たとえば、ノロウイルスは少数でも感染しやすい。
B型インフルエンザウイルスは、一定量が必要。
A型インフルエンザウイルスは、B型より少数で感染にいたりやすい。
だから、B型は学級閉鎖、A型は学校閉鎖までありえます。

・このウイルスが体に入って、症状がでたら「感染」者。
症状はないまま、ウイルスがいるだけなのが「保菌」者。
どちらも、ウイルスを伝えうるヒト。

・ウイルス検査「陰性」は、ウイルスを捕まえなかった、というだけ。
手技の問題もかかわる。
検査自体の感度や精度も関係する。

・粘膜が乾いていたら、つかまえにくい。
鼻腔から検体をとるとき、鼻をかんだ直後は感度が低下する。
咽頭から検体をとるとき、ツバをのみこんだ直後は感度が低下する。
たまたま、そこにはいない、こともある。
「陽性」なら「陽性」でいいけど、「陰性」は解釈が必要。
「陰性だからヘーキ」と断言するヒトを信用するのは、どうか。

・そして、人間側のキャラですね。
キャラによって、同じウイルスをあびても、ヘーキな方とビョーキになる方がいる。
このギョーカイでは、免疫力ともいいます。

・ところで、コロナウイルスは、ふつうの「カゼ」の原因として1〜2割くらいを占めているもの。
それと、今回の「新型」が、どのくらいちがうのでしょうか。
チューンアップされたのか、まったくの新車で登場となったのか。
そこんところは、旧型アタマのわたしには、まだよくわかりません。

 



 

 

自分が被害者にならないために

 

リクツは簡単です。
ウイルスを、カラダに入れないこと。
入り口は、鼻、口の粘膜、そして目の結膜です。
入ってこなければ、感染は成立しません。

ここで、イメージ力が問われてきます。
「いまウイルスがいるとしたら、どこにいるか?」
「どうしたら、そのウイルスをカラダに入れないですむか?」
この2つの問いに答えてゆけばよいだけです。

でも、ウイルスって目に見えないよ。
だから、イメージ力が大切なんです。

空気中を飛びかうとしたら、どの範囲に、どのくらいいるかな?
ウイルスが、ひっ付いているとしたら、どこかな?

それをシャットアウトしてゆく、わけです。

そういうイメージがもてれば、目の前に「ウイルスを放出しうるヒト」がいない限り、呼吸でウイルスが侵入してこないのはわかりますね。
ひと気のない山道を、ひとりでランニングするのに、コロナウイルス対策でマスクを着用。
こと、感染対策としては、どーか、ということです。

一番可能性が高いのは、ウイルスがついた手を、口や目に運ぶことです。
ウイルス感染の多くは、呼吸じゃなく、食べておこしているんです。
ここに、手洗いの重要性があります。

いつ、手洗い?
手が、口や目にゆく前です。
食事の前、だけではありません。
ついクセで、口をさわるとき、目をさわるとき、も感染機会です。

 



 

 

手洗いは、流水がイチバンと思いますが

 

手から、ウイルスをなくしたい。

ふたつの方法が代表的です。
消毒液をふきかける。
そして、手洗いです。

消毒液中には、ウイルスを失活する成分が入っています。
ウイルスだけじゃなく、細菌も殺してくれます。
だから、「除菌」と書いてあります。

でも、まってください。
わたしたちの皮膚は、皮膚常在菌で守られています。
その数、1兆匹ともいわれています。
代表的なのが、ブドウ球菌です。

この味方が皮膚をおおっていてくれているおかげで、悪玉菌の入りこむ余地をなくしています。
味方まで、必要以上にやっつけていいのか。
乱用は、気をつけたいですね。
また、つけるんだったら、手のどこにウイルスがひっ付いているか。
そこにつけます、笑。

ふつうだったら「流水」でジャブジャブ、で充分ウイルスは流れ去ってくれます。
目的は達成できます。
あまり強力石鹸でゴシゴシ、というのもどうなんでしょうか。
なお、以上は、わたしの一意見です。

そして、口の中に入ったかもしれないウイルスは、ガラガラぺ。
うがいも、一応の効果はありえますね。

ただし、手洗い等も状況で柔軟に。
レースのときなんて、多くの方とハイタッチ。
そのままの手で、エイドで食べものモグモグなんてありますよね。
神経質になりすぎない。
状況を考える、ということです。

さあ、自分が被害者にならないためには、どんな行為が大切でしょうか?

 



 

 

自分が加害者にならないために

 

これは、自分が感染したとき。
あるいは、医療関係者必須の厳守項目です。

自分が、ばら撒きの犯人になってどうする。
なので、ここでは省略します。

クルーズ船コロナウイルス集団感染現場の状況を、岩田健太郎先生(神戸大感染症)が世に問うて、注目をあつめました。
ひとつは、「自分が被害者にならない」工夫が不十分なんじゃないか、ということです。
自分を守れない場では、他人も守れない。
ここにいたら、自分にうつってもおかしくない。
それでは、隔離になってないじゃん、と。

そういう場に入ってしまったプロが、次にとらざるをえない行動。
それが「自分が加害者になってはいけない
そのために、「降船後に、自分を隔離」させているわけです。

もっと長時間船内に入った、ほかの役人や医療関係スタッフたちは、その後は「感染兆候ないじゃん」ということで、フリーの生活にもどっています。
これが、わが国の現状です。

さあ、自分が加害者にならないためには、どんな行為が大切でしょうか?

なお、わたしは岩田先生の著作を10冊ほど所有、学ばせていただいています。
岩田先生の師匠筋にあたる喜舎場朝和先生や青木眞先生の著作でも学ばせていただいています。
そのため、岩田先生寄りの発想になっている点を、申し添えておきます。

 



 

 

めざすは、感染管理

 

感染症問題ということで、感染症のプロが登場します。

感染症のプロには、おおきく2つあります。

ひとつは、ウイルスや微生物のプロです。
これらを対象に研究もしている。
なので、生態にくわしい。
ですから、感染症ソノモノへの対応も専門。
いわるる、治療現場で力を発揮します。
大学等の感染症のプロには、この方が多いです。

もうひとつは、感染管理のプロです。
こちらは、感染をかかえる現場のマネージメントを専門とします。
どうしたら広がらないか、収束にむかえるか。
そのための行動指針や、物品配置等の対応。
そして、みんなの教育行動。
ただしい知識と、ただしい行動へ導く先導役です。
残念ながら、こちらは、わが国では、まだ少数です。

ほら、ちゃんとした船頭さん、いますか?

コロナウイルス対策で求められるのは、後者の「感染管理」を的確に指導できるひとです。
コロナウイルス患者治療で求められるのは、前者です。
混同しては、いけません。

そうすれば、むやみにおそれたり、無謀なこともしなくなります。
正しくおそれ、正しく対応できる。

大きな感染症問題時には、感染管理は、かつての大本営的な役割にも重なります。
感染症問題に、かつての大本営の失敗を繰り返してはなりません。

それがあって、のぞましい社会に結びつきます。
いま、マラソン大会だけでなく、さまざまなイベントや行動が、とりあえず「自粛」されています。
どのような再会がのぞましいか。

これらを、適切に導いてゆく力。
そのためのプロの指導が発揮できる状況をつくってください。
素人では、無理なんです。

 



 

たーさん
感染症 のり超えて 走りだしたい

 

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