大ですか、小ですか

大きいことはイイことだ

 

昭和39年、東京オリンピック開催。
日本中が活気にあふれ、みんながモリモリ生きていた時代。
チョコレート界では、森永がビッグな50円「エールチョコレート」を世に出します。昭和42年です。
テレビには元気指揮者、山本直純さんを登用し「大きいことはイイことだ」の大合唱CMをくり返し流します。

大きいことはイイことだ。

なんだか、なつかしいです。
今では、景気も元気も下降気味。
ああ、そんな時代もあったんだね。

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ところが、です。
今も「大きいことはイイことだ」の世界がありました。
どんなに世の中が小ぢんまりとしてきたって、ココだけは別の熱気であふれています。
ウォーキングランニングの世界です。

大きいことはイイことだ。
力強さはイイことだ。
大マタ進行イイことだ。
新記録とはイイことだ。 

 

大ですか、小ですか

トイレの話ではありません。
居酒屋でのビールの注文でもありません。

歩幅」です。

大マタですか、小マタですか。
歩幅といえば、今は機器の進歩のおかげで、腕時計やスマホを携帯するだけで、自分の歩幅が簡単に計測できるようになりました。
でも、そんな正確さは、いりません。
感覚でけっこうです。

大マタかな、それとも小マタかな、その中間かな。
そんな大雑把な感じでけっこうです。
ともあれ、自分の歩幅意識をむけていただきたい、と思います。

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時代の流れは、大マタ

 

歩幅にも、流行があるようです。
現代の流れは、圧倒的に「大マタ」推しです。

歩きでも、走りでも、しばしばこんなアドバイスに出会います。

姿勢はまっすぐ、しっかり伸ばす。
大きな歩幅で、力強く。
確実なカカト着地。
ウデの振りもわすれずに。
力強さが大事。


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野生の王国では

 

人間以外の、野生動物歩幅に着目してみましょう。
今はインターネット環境のおかげで、さまざまな動物たちの歩行や走りを動画でみることができます。
近所の、犬や猫の観察でもけっこうです。

4本足が人間とはちがいますが、おもしろい発見ができます。

まず最初に気づくのは、歩幅の短さです。
小マタ歩きだということです。
足長のキリン。
スピードランナーのチータ。
隣んちの、犬。
足の長さは、単純に人間と比較はできませんが、そこを差し引いても、みなチョコマカ歩きです。小マタ

おどろくのは、走るときです。
走るときは、さすがに歩幅は広がるだろう。

いえいえ、逆でした。
歩くときより、歩幅がちぢまっていました。
というより、ほとんど同時に動いています。
歩幅がなくなってゆく。
え?
では、どのようにして走りになっているの?

胴体の伸び縮みでした。
あやや、尺取り虫走法。またの名を体幹走法。

歩幅は、広げない。
スピードが増すにつれて、歩幅がなくなってゆく。
ほとんど同時に地面から離れて、同時に着く。
走りは、胴体がおこなってゆく。
足は、胴体の動きを支えるだけになってゆく。
だんだん、足付きの尺取り虫に見えてきませんか。

そうか、だから棒みたいな足で走れるんだ。
蹴らない。
支えるだけ。

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あらためまして、大きいことはイイですか

 

大マタ歩きは、どうですか?
大マタ走りは、どうですか?

答えは、ここでは示せません。

自分の中で感じることですから。
自分に問いかけてみなくては、わかりません。
自分でだすしかありません。

大マタで、そして、小マタで歩いてみる、走ってみる。
意識してみる。

違いを感じることができるでしょうか。
何か、感じるものがあるでしょうか。

新しい感覚は、新しい道を開拓してくれるかもしれません。
この道を、進んでゆきたいと思います。
どこに、出てゆけるかな。 

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