変身できたら
もし、変身できたら、何に変身したいですか?
妄想、とわかってはいても、夢があるような気がします。
変身。
自分が、かわっちゃうんです。
いままで無理だと思っていたことが、できるかもしれません。
あきらめていた夢が、かなうかも。
新しい夢を、もてるかも。
自分がかわる、というのは、世界がかわるようなものです。
とはいえ、現実にそれは、可能でしょうか。
そもそも、変身という発想自体が、現実的じゃありません。
何を甘えたこといってる、と一蹴されてオシマイです。
あるいは、今のくらしからの逃避でしょうか。
なにしろ、理論的には、フツーのひとがフツーにできるものじゃありませんから。
物語の中でのおはなし。
そう、物語の中では、たくさんの変身ものがあります。
ウルトラマン参上
変身、ときいて、わたしのアタマにまっ先に浮かぶのは、ウルトラマンです。
M78星雲から地球にやってきたウルトラマン。
ところが、自分の不注意で、科学特捜隊のハヤタ隊員を事故死させてしまいます。
出会い頭の悲劇。
そこでウルトラマンは、自分の命をわけあたえて、ハヤタ隊員になりすまします。
そしてハヤタ隊員の夢であった地球の平和を守るために生きることをちかいます。
その当時、地球には、たくさんの怪獣がすんでいました(笑)。
地球を守るために、その怪獣とたたかう。
ハヤタ隊員のカラダを借りたウルトラマンは、緊急時にはベーターカプセルを点火して、ウルトラマンにもどります。
その瞬間が、「変身」。
ハヤタ隊員がウルトラマンに変身する瞬間は、ワクワクドキドキでした。
変身して、強くなる。
元祖ヘンシ〜ん
自分から「ヘンシ〜ん」と名のっちゃうオジさん。
仮面ライダーこそ、変身ものの王道でしょうか。
悪の組織ショッカーにとらわれ、肉体を改造されてしまった本郷猛。
しかし、脳をあやつられる前に、組織を脱出します。
それを知ったショッカーからは、次々とおそってくる復習。
しかし、もはや悪の手先に加担はしません。
はげしい感情にかられると、バッタ怪人としての改造人間にかわってゆきます。
同時に口にする「ヘンシ〜ん」という呪文。
これは、精神統一のため、ともいわれています。
腰には、変身ベルト。
カッコいい。
しかしそこには、ふつうの人間にもどれなくなってしまった悲しみがあります。
仮面ライダー1号。
このシリーズは、いくつもの続編がありますが、やはりコレでしょ。
感情がまきおこす変身。
悲劇の変身
変身して、カッコよくなり、強くなる。
いえいえ、そんな都合のいいことばかりじゃありません。
というツッコミを入れてきたのは、作家フランツ・カフカです。
シュールな作品を世に問いました。
その名は『変身』。
ある朝、グレーゴル・ザムザが自室のベッドで目覚めると、巨大な毒虫になっていた。
カラダの様子がおかしい。
いつものように動けない。
自分の身におこった変化を知るのに、時間はかかりませんでした。
家族のおどろきと、混乱。
これまで家計を支えていたのに、働きに出ることもできない。
自室にこもる身の上に、家族からも、うとまれ始めます。
ゆいいつの理解者は、妹グレーテ。
それも、いつまでも、というわけにはゆかなくなります。
やがて、だれからも見捨てられ、悲惨な結末へ。
望まない変身、イコール、よくない結果。
ああ、ある意味、単純な発想。
変身できるかも
ウルトラマンさん、変身の気分て、どうですか?
仮面ライダーさん、変身すると、どうなりますか?
グレーゴル・ザムザさん、変身して、何をいいたいですか?
残念ながら、いずれの方々とも、直接の面識はありません。
なので、おはなしをうかがうことは、できません。
あらためて、わたしたちは「変身」することはできないでしょうか。
「変化」なら、できます。
「変化」と「変身」のちがい。
いちばんのちがいは、時間にあるでしょうか。
変化は、長い時間をかけて、おこります。
子どもがオトナになって、やがてジジババになる、というのは「変化」です。
たぶん「変身」ではありません。
わたしも、その最終段階。
子ども時代の面影は、ありません。
いや、だからこれは「変身」じゃなくて「変化」だよ。
ところが、です。
走っていて、ひらめいたのです。
あんがい「変身」って、カンタンにできるんとちゃうか?
そうだ、ウルトラマンになろう。
(つづく)
夢じゃない めざせ変身 人生かえよう
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