エイドとチェックポイント
10キロごとと、おり返し点には、チェックポイントが設けられています。
うでにつけた計測機をかざすと、ピッと計器が反応します。
チェックポイント点が、エイドステーションにかさなります。
水と、スポドリ。
梅や、ひと口カステラ。
シンプルに、徹しています。
郷土名物、ありません。
各チェックポイントの案内には、特徴があります。
「最寄駅」の名前と、おおよその距離案内。
100キロコースの場合、45キロ地点で、おり返しとなります。
ここで、リタイアした場合。
あるいは、制限時間切れとなった場合。
このレースでは、収容車は走っていません。
自力で、なんとか帰る。
45キロ地点の最寄駅は、青梅線「昭島駅」だそうです。
距離は、おおよそ2,2キロ。
そこまでだって、いがいとあります。
そして青梅線にのったら、どこへゆけばいいんでしょうか。
スタート会場は、東急多摩川線「沼部駅」です。
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関係ないけど、路上で遊んでいたちびっ子エイド。ひとときの、いやし。
のどかな河原
はじめて走った多摩川沿いは、広い広い河原がつくられていました。
そこを利用して、運動場もたくさんできています。
野球場、サッカー場、公園。
大学のグランドまで、ドーンとありました。
日曜日なので、太陽のもと、ちびっ子からおとなまで、たくさんの人出。
青空のもとの運動。
走るコースも、土手をおりたり、のぼったりはありますが、安定してきました。
足もとも、整備されています。
散歩するひと、ランニング集団、自転車。
多くの方々が、いきかっています。
そよ風も、気持ちいい。
ニセアカシアが満開。
ここで、少しずつ、体調の変化を感じてきました。
訴えてきたのは、アシ裏くんです。
いつもの感覚じゃ、なくなってきています。
雲行き、あやしい。
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走りに専念できる環境になってきました。前にランナーいないけど。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/05/P1060103-1024x768.jpg)
広いけど、人工さを感じる都会の川、というか、用水路です。
プラス要因
律速段階、という用語があります。
化学反応の場面で、登場します。
AがBにかわり、Cになり、さらにDになって、Eになる化学反応を考えます。
このとき、BからCになるのに、時間がいちばんかかるとします。
すると、全体の反応時間は、「BからC」の部分がにぎることになります。
この部分を「律速段階」といいます。
化学の世界の、おはなし。
スーパーのレジの行列、じゃありません。
わがレースにおいて、律速段階はどこか。
もう、あきらかに「エイド」です。
とくに、ウルトラマラソン。
どのエイドでも、おしゃべりタイムになってしまいます。
「ありがと、じゃあ」
なんてふうに簡単に通過する、というところは、まずありません。
会話になってゆく。
会話だけじゃない、場面もあります。
写真をとりあったりとか。
ときには、去るのがなごりおしくなる場面さえも。
若いひとでいうと、メルアド交換したくなる場面、とでも。
わたくしは、そういう高度な手段は、もっていません。
ですから、エイドの数は、レース時間に直結してきます。
沖縄100kウルトラマラソンのエイドの配置は、2,5キロに一カ所。
うれしかったですが、すぐまた次の律速段階。
この大会は、エイドの数は、最小です。
停車場所が、少ない。
各駅停車じゃなく、特急快速ですすめる。
それが、はやくゴールできる、という皮算用をうみました。
でもね、皮算用は、皮算用なんだよ。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/05/P1060094-1024x768.jpg)
東京を忘れる光景もあります。
おかしい
上流部に入って、コース地面の安定感がみられてきました。
天気も、上々。
気持ちよく、走れています。
タイムは、どうなっているだろう。
ガタガタ道では、時間がかかっていたので、だいぶ遅れ気味のはず。
じつは、ウルトラマラソン前半は、タイムを気にしていません。
気持ちよく走れるペースで距離をかせぐ、が作戦。
とっても、アバウト。
レース後半の、関門制限時間がもうけられるあたりから、時計が気になりだします。
それも、あくまで時間です。
何キロ関門の通過制限時間は、午後何時まで、という目でみる。
ペースをつくる走り方は、なかなかできません。
40キロをこえてきました。
そろそろ、フルマラソン1本分。
何か、ヘンだな。
カカト。
とくに、右のカカト。
ワラジも、すり切れはじめている。
ふつう、ワラジの消耗は、ハナオのゆるみから、はじまります。
今回は、カカト部分から、始まっている。
ガタガタ道を長く走ったせいだな、と思われます。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/05/P1060122-1024x768.jpg)
こういう道なら、気持ちがいいです。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/05/P1060112-1024x768.jpg)
こういうのが長くつづくと、アシ裏にきちゃいます。それが長いんだ。
気分一新なるか
このコースは、45キロ地点がおり返し点。
多摩川の、もっとも上流部、昭島市。
おり返し点まで、やってきました。
このエイドも、シンプルです。
Uターンして、はじめて腰をおろしました。
スタート時から、5時間35分が経過していました。
午前11時35分。
関門閉鎖は、午後0時30分。
背中のバッグから、お菓子をとりだして、モグモグ。
ワラジのチェック。
右のカカト部が、相当にすれて穴があいてきた状態。
でも、まだ半分いっていません。
もう少し、このワラジでもたせたい。
バッグには、予備のワラジがもう1足入れてありますが。
昼の日差しを全身に浴びながら、川沿いをくだり始めます。
そう、これからはくだり道だ。
絶対に、楽になるんだから。
自分に、いいきかせます。
でも、ワラジのバラバラ感が、気になります。
同時に、カカトには痛みも感じるようになってきました。
そこをなんとかもたせて、50キロのチェックポイント通過。
よし、ここではきかえよう。
新しいワラジ登場。
足に、ピタリ、と装着されました。
これで、気分一新だ。
あと半分。
(つづく)
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45キロエイド。ここでUターンしてゆきます。
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50キロ地点で、おニューのワラジに。でも、アシ感覚は、もどりません。
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