支えるチカラ

2本のアシで立つということ

 

考えてみれば、すごいことだと思いませんか。
人間は、たかだか20数センチの足ウラ2枚を支えにして、この巨大な人体を立たせているんです。

ロボットで同じように作ろうとしても、簡単にはゆきません。
ロボットを2本足で立たせようとすると、ものすごく不自然な格好になってしまいます。

お隣の猫のミケだって、そのお隣の犬のコロだって、「わたしらニャア、できニャイ、ワン」と同意してもらえることでしょう。

しかも、ただ立つだけじゃありません。
移動も2本足です。立っておこないます。
つまり、歩行も2本足、走りまで2本足。

いえいえ、2本足といっていいものかどうか。
歩くときは、片足立ちの1本足、走るときは、に浮いてしまったりもするんです。

立つ姿勢って、ハンパじゃありませんでした。
この立つ姿勢を支えるチカラを考えてみます。

 


 

一番必要なモノ

 

立つカラダを支えるチカラ。
このチカラが低下してしまうと、立つのはむつかしくなります。
いわゆる、すわりきり寝たきり、への道があいてきます。

しかも、たた単に立っていられればいいってもんじゃありません。
宿題忘れて、廊下に立たされているわけではないからです。

移動もします。
動くから、わたしたちは「動物」です。
植物ではありません。
根は、張ってません。

ということは、よっぽど強力なチカラでカラダを支配していないと、わたしたちはこの地球上に立つことも移動することもできなくなるのか。
よっしゃ、そのためには、スクワットじゃ。

いえいえ、はやまらないでください。
そして思い出してみてください。

それは、はじめてこの地球に立ったときのことです。
そして歩きはじめたときのことです。
思い出せない方は、そんな子の立つ様子を眺めてみてください。

チカラ、どんだけ要りますか?

あれ、やわらかい。
しなやか。
自分より、きれいに立っていないか。
そして歩き。

立つのは、力の絶対値よりも、バランスだってことに気がつきますか?

脳卒中や長い寝たきり生活で立てなかった方が立つヒケツは、力よりもバランス感覚を思い出せるかどうか、にあります。
バランス感覚が身につくと、すっと立つ。
何ヶ月も、ベッドの中でくらしていたのに。


 

2つのバランス

 

歩いたり、走ったりの移動行為を、「立った状態」で「前方にすすむ」と2つに考えてみます。

すると、2つの要素からなることに気がつきます。

立ち姿勢のバランス。
これは「」の世界です。

そして移動のバランス。
これは「」の世界です。

「静」の視点でカラダをみるとき、不自然なバランスは、カラダに無理を生じます。
無理がつのれば、痛みとなります。

力ずくで補正しますか。
筋トレ、補正下着(?)。
マーサージで解消しますか?

「動」の視点でカラダをみるとき、不自然さは、カラダの上下動にあらわれてきます。
目的は、カラダをに運ぶことです。

でも、しばしば上に飛び跳ねています。
上下動の多い飛び跳ね走法。
重力への挑戦ですか。
そういう趣味なんですか?

チカラに依存しない(わたし、チカラありません)。
自然体に立てればいい。
上でなく、前に進めばいい。

そのとき、とんでもない「秘密兵器」があったのです。
江戸時代の、おそるべき先進性。


 

「静」の自然さをつくる秘密兵器

 

飛脚のご登場です。

ピン、ときましたか。
飛脚の肩にのっているアレ、わたしが「飛脚棒」と名づけている棒です。

肩の上に「飛脚棒」をのせてみてください。
もちろん、飛脚棒をもっておられる方はいませんでしょうから、身近な棒で結構です。

おすすめの1例として、ホームセンターで手に入る矢崎化工の「イレクター」というパイプを紹介させていただきます。150センチくらいでイレクター。

どのように、かついだらよいでしょうか。
はい、一番気持ちのイイように、です。

迷ったら、な方へ。
悩んだら、気持ちのイイ方へ。

わたしの、およそすべての判断基準です。

ここで十分に「気持ちのよさ」が味わえなかった場合、立ちどまらずに次にすすんでみてください。


 

「動」の自然さをつくる秘密兵器

 

飛脚棒を肩にのせて歩いてみましょう。
なれたら、少しずつ小走りに。

できれば、ゾーリとキモノの江戸装束が望ましいです。
少なくとも、足ウラの感覚がわかるウス底シューズ。

どうなるでしょうか。

スピードがのるにつれ、肩の上の飛脚棒はピョンピョンと暴れはじめます。
飛脚棒が、「暴れん棒」に変身です。

なぜ、暴れん棒になっちゃったんでしょうか。
おわかりですね、上下に跳ねているからです。

走りに求めるものは、前方への移動です。
上下にいかなくっていい。余分なチカラですから。

にいっているのかな、上下動になっているのかな。
自分じゃわかりにくいことですが、肩にのった飛脚棒はちゃんと答えてくれます。

飛脚棒と走りが一体になったとき、前にすすんでいます。
気持ちがいいです。
カラダ、とくにアシへの負担がなくなります。
だって、飛び跳ねないんだから、着地衝撃なくなりますよね。

理屈はあとからつければいいんです。
まずは、実際にかついで自然さを感じていただけませんか。
かついでいないって。


 

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