レットデータ
和式トイレが、絶滅の危機に瀕しています。
最後にのこる和式トイレの牙城、学校、公衆便所も次々に、姿をかえようとしています。
そのうち、最大規模をほこるのが、小中学校トイレ。
わが国では、公立の小中学校におよそ140万基のトイレがあるそうです。
そう、トイレは1基、2基と数えるようです。
昭和の中ごろまで、そのほとんどは和式トイレでした。
学校のトイレは和式、は中高年世代にとって、あたりまえの光景でした。
ところが、ついにその形勢が逆転しました。
現在は、洋式トイレが6割を占めるようになっているとのことです。
とくに、都市部の学校や、新築の学校では、すべてが洋式もめずらしくなくなってきました。
というのも、和式トイレには、強い逆風もふきあれているんです。
災害時、学校はしばしば避難所としての役目もおっています。
最近は、災害もふえ、じっさいに避難所として大活躍しています。
ところが、避難所となると、和式トイレ、使えるひとがいません。
一方、洋式トイレには長蛇の列が。
ムダなトイレ、と批判のほこ先が向けられています。
くわえて、和式トイレは、洋式トイレに比べて不衛生、なんていわれる始末です。
清潔第一主義の台頭。
立場ないじゃん。
まるで、いまのわたしみたい。
和式トイレは、過去の遺物?
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文化の基礎だったのに
しゃがむ文化。
これこそ、わが国が長きにわたり守りつづけてきた伝統です。
日常的にしゃがむ。
トイレでしゃがむ、はあたり前。
台所では、火たきでしゃがむ。
おフロも、火もしでしゃがむ。
おフロ場でも、しゃがむ。
食事のときは、正座が基本。
寺子屋では、正座で音読、が授業の基本。
1日に、かぞえきれないほど、しゃがむ。
しゃがんだあとは、立ちあがる。
しゃがむと、立ちあがるは、セットですから。
これが、クンレンではなく、日常のしぐさです。
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科学的検証
オリンピックは、国対抗の大運動会です。
理念はともかく、順位がつくことにかわりはありません。
その世界にも進出していった、近代国家ニッポン。
当初は、小がらな日本人が活躍する種目はありませんでした。
しかし、やがて表彰台にのぼりはじめます。
とくに、とぶ、およぐ世界に躍進。
すると、なぜに日本人はすぐれた成果をだせるのかと、科学的調査が入ってきました。
日本人のくらしぶり、食べもの、練習の何がすぐれているのか。
そのなかで、ひときわ着目されたひとつが「和式トイレ」でした。
なにしろ、足をひろげてしゃがんで、用をたすわけです。
そんなの簡単さ。
その簡単なしぐさが、しかし慣れないひとには、なかなかの苦行となります。
なにしろ、おなじ姿勢を一定時間保たねば、目的を達成できないのです。
足がプルプルしてくる。
うしろに、転がりこんでしまう。
あー、なんて高度なワザ。
脚力と、バランス力の両方がなければ不可能。
なにしろ、和式トイレスタイルが自然にとれるようになったら、試してみてください。
走りの姿勢が、自然になります。
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クンレンではなく
生理的なものです。
和式トイレスタイル。
クンレンとか、ガンバルというたぐいのものじゃありません。
もよおしたら、自然に入る姿勢です。
今日は疲れたから休もう、はありません。
今日はいそがしいから中止、もありません。
あたり前に、おとづれたら、おつきあいする、姿勢です。
それも、引退もなく、生涯にわたって。
日本人の場合、女性の方が平均寿命が6歳あまり長生きです。
なぜに、こんなにも長生きできるのか。
1日の中で、「和式トイレスタイルをとる回数の差」が産みだした当然の結果。
わたくしの、仮説です。
どっちも、このスタイルを手放している現在、将来の動向に着目しています。
なにしろ、洋式トイレには、緊張感がありません。
ま、わたくしもそのダラクの世界に浸ってしまっていますが。
腰かけるだけ。
ですから、つい本でも読みたくなる。
わが家のトイレには、常時、本が20冊以上ならんでいます。
くわえて、暖房便座。
ひとのぬくもりに触れられなくなって傷ついているココロを、暖房便座だけは、あたたかく迎えてくれる。
どんなときも、いつもあたたかい。
ああ、なんていいヤツなんだ。
つらいとき、つい暖房便座にぬくもりを求めてしまいます。
しかし、この便座の小さな「差」が、やがて大きなちがいを生むんだってば。
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こっそり提案
というわけで、和式トイレすわり。
別名、ウンチすわり。
過去のものとか、使いにくいで、切り捨てるのはもったいなくありませんか。
いえ、べつにトイレそのものにこだわる必要はありません。
着目したいのは、この独自のスタイル、姿勢です。
肩幅に足をひろげて、しゃがみこむ。
かたくなりがちな股関節をしんなりとやわらげる姿勢。
上半身を支える柔軟な脚力の保持。
そして、そこにバランスよくのる上体。
このときに着目していただきたいのは、腰の姿勢。
みごとに「腰の立つ」姿勢は、走るさいの理想形に通じていませんか。
日本の伝統食、つまり和食が、ユネスコの文化遺産に登録されました。
では、次にねらうのは何か?
そうです、次は「和式トイレ」を世界文化遺産にかかげよう(笑)。
和食は、日本人の栄養をつかさどっています。
和式トイレは、カラダの基本姿勢を支えています。
いかがでしょうか。
和式トイレスタイルで、新聞を最初から最後まで、読み通せますか?
現代と昔の文化の方向性
今文化:いかに楽ができるか昔文化:いかに動きつづけられるか
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忘れないでね 姿勢の基本に 和式トイレ
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