ホット or コールド?

おあついのはお好き?

 

ホットコーヒー。
アイスコーヒー。

熱燗。
冷や酒。

あついのが、好きなひと。
冷たいのが、すきなひと。

もちろん、いつも同じとは限りません。
今日は、寒いから、アツアツの方がいいな。
ここでは、キーンと冷え切ったのが欲しい。

状況や季節によって、求めるものは、かわってきます。

カラダだって、同じではないでしょうか。
あついときも、ある。
ひえているときも、ある。

そのときによって、求めるものは変わります。

ところが、熱の測定といったら、体温計でしょ、体温でしょ。
そういって、いつのまにか、体温が「数値」におきかわっています。

数値をあつかうようになって、バカになる。
いえ、失礼、見方が硬直化してくる。

人間を数値でみるっていう発想は、案外に限界が大きくありませんか。
カラダは、「ナマモノ」ですから。
数字じゃ、表現しきれないんですね。

本来は、あついと思ったら、体温はたかい。
寒いと思ったら、体温は低い。
たとえ、体温計の数値が、「38」なんて示していても。

 



 

あつい痛み

 

たとえば、ランナーにとっては、えんの深い「痛み」。
これも、あついか、つめたいかで、性質はぜんぜんちがってきませんか。

まずは、をもつ痛み。
痛むところをさわってみると、ポッポ感が伝わってきます。
さわらなっくても、熱をもっているな、と感じることもあります。

たとえば、捻挫しちゃったとか。
それだけじゃありません。
カゼをひいたときのノドの奥だとか。

この、をもって痛む状況。
これを「炎症」というコトバで表現することがあります。
なかなか、便利です。

暗い道を走っていて、けつまずいて、足をひねった。
足首が痛い。
あかく腫れていて、さわるとアツい、そして痛い。

ノドの奥はさわれないけど、ツバを飲みこもうとすると痛い。
そして、たぶん熱をおびているはず。

あつさは、感じることができます。
こういうとき、ソコに「炎症」がおきているかも、と推理できます。

 



 

熱を、どうする?

 

あつく、もえているカラダの場所。

なんで、もえているんでしょう。
もえている原因を考えてみる。
その原因が解決できれば、熱はひいてゆくはずです。
もとどおりになる。

しかし原因が、推定できないこともある。

いずれにしても、熱は、行動に支障をきたします。
カラダに、休みなさい、という伝達をだしているわけですから。

」と「食欲不振」は、体からの大切な休養メッセージなんですから。
野生動物は、これに忠実ですね。

ところが、人間界は、そういった智慧が後退している。
つらくても動け。
食欲がおちても、たべろ。

そのために、強制的にひやす方法を考え出す。
ひやす薬も考え出す。

ロキソニンとか、ボルタレンとか。
ステロイド剤も強力にひやす。
こういう発明は、進歩といっていいのか。

いずれにしても、こういう薬は、熱を強引に散らしてゆく。
同時に、痛み感覚がひいてゆく。

ただし、炎症の原因には、まったくタッチしていません。
とりあえず、ひやしましょう、というだけ。
原因の解決には、何ら寄与しない。

ま、多くの場合、こうしている間にも、カラダは原因解決の方策をとってくれています。
あまり深刻に考えなくても。
そういう選択肢も、たしかにあります。

ひやすことで、解決に時間がよぶんにかかることも少なくはありませんが。

 



 

ひえた痛み

 

一方で、ひえているために痛い、というのがあります。
ひえたって、痛いんです。
極端な例をあげれば、凍傷ですが、こんなにならなくても、ですね。

この場合、いたむところに手をあてても、ちっともあつくない。
むしろ、つめたさに、驚くこともある。
つめたい、っていうくらいですから、もちろん「炎症」反応はありません。

すると、現代医学は、検証しにくい。
なにしろ、体温の上昇もない。
炎症反応も、検出できない。

つい「異常所見はないようです」なんて口走る。
おいおい。
痛いっていうのが、所見だろうが。

熱を持つ炎症反応は、生体がソコに参加しています。
なんとかせにゃあかん、といって、修復作業に入っているあかしでもあります。
その結果の熱なんだから、尊重しましょう。

ところが、熱がない。
ないどころか、反対に、ひえている。

こういうときは、カラダが異常と思っていない証拠かも。
あるいは、働きかける力を失っているのかもしれない。

だから、じつは重大事件なんです。

熱のでる肺炎より、熱のでない肺炎の方が重篤。
こういうのがありますが、同じ理屈ですね。

 



 

ひえ探し

 

ひえた痛みは、検査でキャッチしにくい。
それじゃ、さがし出すのは、至難のワザですね。

そういう単純思考は、こわい。

ひえた痛みがないか。
フツーに考えればいいだけです。

ひえて痛むんなら、あたたまったら、よくならないか。
まずは、あたたまってみよう。

たとえば、おフロにゆったりと、つかってみよう。
つめたいものを、胃袋に流し込まない。

こういうので、多少なりともいいと感じたら、ヒエが悪さをしていたのかもしれない。
これって、ムカシのヒトの発想ですね。
ムカシといって、バカにしちゃ、失礼です。
現代人より、よっぽど感性がこまやかじゃないですか。

そして、長引く痛みは、案外、ヒエが関わっていることが多い。
そして、痛み止めがきかない痛みは、ヒエが関わっていることもある。
痛み止めは、ヒヤす薬ですから。

ヒエの世界は、奥が深い。
ヒエて、ヒエて、ヒエきっちゃうと、ナムナムですよ。

 



 

たーさん
数値より 感覚で知る 冷えと熱

 

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